AMED・JSTとは|科研費との違いと申請書の書き方 — Editverse Japan

AMED・JSTとは|科研費との違い・採択率・研究費の規模【2026年版】

科研費は研究者が自ら課題を発案する制度です。一方、JSTの戦略的創造研究推進事業(CREST・さきがけ・ACT-X)とAMEDの公募は、あらかじめ設定された研究領域の方針に沿って提案を募ります。この違いは、研究期間、研究費の規模、採択率、そして申請書で問われる視点に現れます。本記事は、JSTとAMEDが公表している資料(2026年10月10日確認)をもとに、科研費との違いを数字で整理します。

科研費とAMED・JSTの根本的な違い

科研費は、研究者自身が研究テーマを発案し、日本学術振興会(JSPS)がピアレビューで審査する研究者主導の制度です。これに対してJSTのCRESTは、「国が定める戦略目標の達成に向けて」課題達成型の基礎研究を推進する制度で、研究総括が定めた研究領域運営方針のもとで提案を募ります(JST)。AMEDのAMED-CREST・PRIMEも、研究開発総括・副総括によるマネジメントや領域内の連携のもとで、研究開発代表者が自ら立案した課題を進める枠組みです(AMED公募ページ)。

つまり、同じ「研究費」でも、科研費は「自分の問い」を、JSTやAMEDは「領域の方針に沿った提案」を、それぞれ審査の中心に置きます。主な制度を並べると、次のとおりです。

制度 型 研究期間 研究費の規模 最新の採択率
科研費 基盤研究(C) 個人またはチーム 3〜5年 応募総額500万円以下 25.9%(令和8年度)
科研費 若手研究 単独(博士の学位取得後8年未満) 2〜5年 応募総額500万円以下 40.1%(令和8年度)
JST CREST チーム型 5年6ヶ月以内 総額1.5億〜5億円程度/チーム 6.7%(2026年度)
JST さきがけ 個人型 3年6ヶ月以内 総額3000万〜4000万円程度/課題 8.3%(2026年度)
JST ACT-X 個人型(博士の学位取得後8年未満の若手研究者) 2年6ヶ月以内 総額450万〜600万円程度/課題 9.5%(2026年度)
AMED-CREST ユニットタイプ(研究代表者を筆頭とする研究ユニット) 最長5.5年 1課題当たり総額3億円以下(間接経費を含まず) 事業別は未確認
AMED PRIME ソロタイプ(研究者個人) 最長3.5年 1課題当たり総額4,000万円以下(令和8年度公募) 事業別は未確認

出典:JST「プログラムの概要」(CREST・さきがけ・ACT-X)、JST「2026年度応募・採択統計データ」、AMED令和8年度・令和7年度公募説明会資料、JSPS令和9年度公募要領と配分状況一覧(令和8年度)。JSTの対象年齢はACT-Xのみ「博士の学位取得後8年未満(博士の学位未取得の場合は学士の学位取得後13年未満。いずれも産休・育休の期間を除く)」と明記されています。AMEDの採択率は、次節のとおり事業全体の数値のみ確認しました。

採択率の比較|JSTは1桁、AMED全体は2割前後、科研費は2〜4割

JSTが2026年9月17日に公表した「2026年度応募・採択統計データ」によると、2026年度の応募数と採択数は、CRESTが922件中62件(6.7%)、さきがけが2,134件中178件(8.3%)、ACT-Xが824件中78件(9.5%)でした。AMEDは、2025年7月公表の資料で、令和6(2024)年度の新規採択公募の採択率(新規採択課題数÷応募数)を21.5%と示しています(令和5年度は22.7%)。科研費の令和8年度公募分(2025年9月応募、2026年8月時点)は、基盤研究(C)が25.9%、若手研究が40.1%でした。

JST CREST・さきがけ・ACT-X、AMED、科研費各種目の採択率を比較した横棒グラフ。JSTは6.7〜9.5%、AMEDは21.5%、科研費若手研究は40.1%
図5. 研究費の採択率の比較(JST 2026年度、AMED 令和6年度、科研費 令和8年度)。各機関の公表資料

読み方:年度と集計の単位が異なるため、あくまで目安です。AMEDの21.5%は多数の事業を合わせた全体の数値で、個別の事業や領域の採択率ではありません。JSTでは、研究総括が領域全体のポートフォリオを組んで採択するため、採択数は領域ごとに限られます(JSTのプログラム概要では、CRESTは1領域あたり10〜20件程度、さきがけは30〜40件程度、ACT-Xは60〜90件程度の採択と示されています)。

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JST 戦略的創造研究推進事業|CREST・さきがけ・ACT-Xの違い

JSTの戦略的創造研究推進事業の3つのプログラムは、研究の単位と規模で使い分けます。CRESTは、研究総括が選んだトップ研究者が率いるチームで進める「チーム型」で、研究期間は5年6ヶ月以内、研究費は総額1.5億〜5億円程度/チームです。さきがけは「個人型」で、若手研究者が個人で独立した研究を行い、研究期間は3年6ヶ月以内、研究費は総額3000万〜4000万円程度/課題です。ACT-Xは、博士の学位取得後8年未満の若手研究者を対象とする個人型で、研究期間は2年6ヶ月以内、研究費は総額450万〜600万円程度/課題です(さらなる飛躍が期待される課題には、加速フェーズとして1年間の追加支援・最大1,000万円)。

画面① CREST

JSTの戦略的創造研究推進事業CRESTのプログラム概要ページで、研究期間と研究費の規模を赤枠で示した画面
画面1. CRESTの研究期間と研究費(JST、2026年10月10日確認)

画面② さきがけ

JSTの戦略的創造研究推進事業さきがけのプログラム概要ページで、研究期間と研究費の規模を赤枠で示した画面
画面2. さきがけの研究期間と研究費(JST、2026年10月10日確認)

画面③ ACT-X

JSTの戦略的創造研究推進事業ACT-Xのプログラム概要ページで、研究期間、研究費の規模、若手研究者を対象とする旨を赤枠で示した画面
画面3. ACT-Xの研究期間・研究費・対象(JST、2026年10月10日確認)

画面の見方:各プログラムの「プログラムの概要」ページで、研究期間と研究費の規模を確認できます。ACT-Xでは、赤枠③のとおり対象が若手研究者に限られます。応募する領域ごとの条件は、その年度の公募要領で確認します。

JSTの公募は、領域ごとに数度に分けて行われ、採択方針は都度公募要領に明記されます。2026年度の研究提案募集(CREST・さきがけ・ACT-X)は2026年6月2日に終了し、新規研究課題は2026年9月17日に公表されました。次回の募集は、JSTの「募集・採択情報」ページで確認してください。

※画面は、手順の解説のためにJSTの公開ページの該当箇所を切り取り、赤枠と番号を加えたものです(右側の関連リンク欄は省略)。出典:CREST、さきがけ、ACT-X(JST、2026年10月10日確認)。

AMED(日本医療研究開発機構)|医療分野の研究開発を横断して支援

AMEDは、2015年に設立された、医療分野の研究開発を推進する国立研究開発法人です。2025年度から第3期中長期計画期間に入り、8つの統合プロジェクトと、これらを横断する疾患領域の研究開発を推進しています(AMED令和8年度公募要領)。公募は事業ごとに行われ、AMEDの公募情報ページで、公募中の事業、公募予告、採択結果、公募カレンダー(Excel)を確認できます。

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基礎研究者にとって入口になりやすいのが、革新的先端研究開発支援事業の「AMED-CREST」(ユニットタイプ)と「PRIME」(ソロタイプ)です。令和8年度の公募では、提案書類の締切は令和8年5月28日(木)正午(厳守)で、研究開発領域は「核酸機能の解明と拡張に基づく生命フロンティアの開拓と次世代医療に資する基盤技術の創出」「元気につながる生命現象の解明と制御」「性差・個人差の機構解明と予測技術の創出」の3つでした。研究開発費は、AMED-CRESTが1課題当たり総額3億円以下(間接経費を含まず)、研究開発期間は最長5.5年です。PRIMEは、同じ令和8年度の公募ページで、1課題当たり総額4,000万円以下、最長3.5年と示されています。

AMEDとJSTは連携して領域を運営することもあります。令和6年度の公募説明会資料には、AMED-CREST・PRIMEの領域のうち、JST連携の領域が示されていました。いずれの領域も、研究開発総括(PS)と副総括(PO)の運営方針のもとで、領域の目標に沿った提案が求められます。

申請書で問われる視点が異なる

科研費の申請書は、研究者自身の問いの学術的な意義と研究方法の妥当性を中心に組み立てます。JSTとAMEDでは、これに加えて「その領域の目標と運営方針に、自分の提案がどう応えるか」を明示する必要があります。JSTは、研究総括が定めた領域運営方針のもとで提案を募り、採択方針を公募要領に明記すると説明しています。AMEDも、領域ごとの目標と運営方針(研究開発総括・副総括)が公募要領に示されます。

  • 領域の趣旨との対応:応募する領域の目標・運営方針・求める研究タイプを公募要領で確認し、自分の提案がどの点に応えるかを冒頭で示します。
  • 研究の単位と規模:チーム型(CREST、AMED-CREST)かどうかで、研究体制と役割分担の書き方が変わります。ACT-Xのように規模が小さい個人型は、独創的なアイデアを少額で確立する計画を示します。
  • 科研費の申請書をそのまま流用しない:様式、頁数、評価の観点は制度ごとに異なります。科研費の書き方は、科研費申請書の書き方と基盤C・若手研究の書き方で解説しています。

科研費との重複制限に注意

AMEDやJSTの制度にも、他制度との重複応募・重複受給に関する制限があります。制限の内容はプログラムと年度ごとに公募要領で個別に定められており、一律のルールではありません。複数の制度への応募を検討する場合は、思い込みで判断せず、それぞれの公募要領の重複制限の項目を確認してください。科研費側の重複制限の確認手順は、科研費 提出前チェックリストで解説しています。

研究費申請支援

AMED・JST申請支援

研究目的・社会的意義の明確化、実現可能性の記述、研究倫理・利益相反の確認まで、AMED・JSTの審査基準に沿って添削します。CREST・さきがけ・ACT-X・AMED-CREST・PRIMEなど主要プログラムに対応。

¥69,800

AMED・JST申請支援の詳細を見る →

科研費との併願を検討している場合や、種目選びに迷う場合は研究費申請書添削支援のページで、科研費・学振・AMED・JSTの支援内容を横断的にご確認いただけます。

あわせて読みたい:採択後の即時オープンアクセス義務と実績報告

まとめ

AMED・JSTは、科研費と同じ「研究費」でも、制度の設計が異なります。科研費は研究者の問いを、JSTとAMEDは領域の方針に沿った提案を審査の中心に置き、研究期間と研究費の規模、採択率も大きく違います(JSTの2026年度は6.7〜9.5%、AMED全体の令和6年度は21.5%、科研費の令和8年度は基盤研究(C)25.9%・若手研究40.1%)。応募する制度を選ぶときは、研究の段階と規模、領域の趣旨への適合、研究期間と研究費の規模を、各機関の公募要領で確認してください。

公費・研究費でのご利用

見積書を発行いたします

科研費・AMED・JST等の公的研究費でお支払いいただけます。ご依頼前に見積書、納品時に納品書(貴機関の検収手続にそのままご利用いただけます)、検収後に請求書を発行いたします。請求書の宛名のご指定にも対応いたします。

お支払いは初稿をご確認いただいたあとで結構です。事前のお振込は不要です。機関請求書払いのお支払い期限は、請求書発行日から60日以内といたします。

見積書の発行を依頼する → 公費でのお支払いについて →

あわせて読みたい:民間財団の研究助成の探し方

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参考資料

上記の数値は2026年10月10日に各機関の公開資料で確認しました。各プログラムの公募要領・締切・重複制限は年度ごとに更新されるため、応募前に最新の公募ページでご確認ください。

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