「Decision in Process」の位置を示す概念図。入口はWith Editor(外部査読の前)とRequired Reviews Completed(EM)/Awaiting Decision(ScholarOne)。中央にEditorial Manager(Elsevier)、ScholarOne(Silverchairの一般的な定義)、ScholarOne(Sageの著者向けヘルプ)の3つの公式定義。出口は採択、マイナーリビジョン、メジャーリビジョン、不採択の4つで、EMでは前のステータスに戻ることもある

Decision in Processとは|意味・期間・リジェクトとの関係

「Decision in Process」は、投稿した原稿が判定の段階に入ったことを示す表示です。Editorial Manager(EM)では、エディターがシステム上で判定の入力を始めた状態を指します。ScholarOne Manuscriptsでは情報源によって説明が異なり、Silverchairの一般的な定義では「判定はすでに決まっていて、通知メールを準備中」、ScholarOneを使うSageの著者向けヘルプでは「エディターが判定を検討中」とされています。この表示がどのくらい続くか、どの判定が出るかを示す公式情報はありません。採択・マイナーリビジョン・メジャーリビジョン・不採択のどれであっても、表示は同じです。読み取れるのは「どのステータスからこの表示に変わったか」という経路だけで、本記事では、この経路を深読みしすぎずに読み取る方法を解説します。

両システムのすべてのステータスを一覧で確認したい場合は、投稿ステータスの一覧(EM・ScholarOne対応表)をご覧ください。本記事では、研究者がもっとも不安な気持ちで検索するこの1つのステータスを詳しく取り上げます。多くの方が、夜中にダッシュボードを何度も更新しながら調べているステータスです。

1. 2つのシステム、3つの公式定義

「Decision in Process」について最も重要なのは、公式ヘルプページの定義が一致していないことです。Editorial ManagerとScholarOneで異なるうえ、ScholarOneについても、提供元のサポートサイトと、ScholarOneを使う大手出版社とで表現が違います。ネット上の解説の多くはこの点に触れていないため、互いに矛盾しがちです。

項目 Editorial Manager(Elsevierのヘルプ)[資料O1] ScholarOne(Silverchairの一般的な定義)[資料O2] ScholarOne(Sageの著者向けヘルプ)[資料O7]
公式の定義 「The Editors have begun a decision in the system. The decision may need to be confirmed by multiple Editors in some journals, and the Editors may decide to seek additional reviews or assign another Editor, returning the manuscript to an earlier status.」(エディターがシステム上で判定を開始した。ジャーナルによっては判定を複数のエディターが確認する必要があり、エディターが追加の査読を求めたり別のエディターを割り当てたりして、原稿を前のステータスに戻すこともある) 「A decision has been made internally but has not yet been communicated to you. The email notification is being prepared by the editorial office.」(判定は内部で決まっているが、まだ著者には伝えられていない。編集部が通知メールを準備している) 「This means that the editor is now determining a decision based on the peer reviewer’s comments and their own assessment.」(エディターが査読者のコメントと自身の評価にもとづいて、判定を検討している)
判定は確定しているか まだです。入力中で、他のエディターの確認が必要な場合もあります。 内部では確定しています。残っているのは通知だけです。 まだです。エディターが検討しています。
前のステータスに戻ることはあるか あります。エディターが追加の査読を求めたり別のエディターを割り当てたりすると、「returning the manuscript to an earlier status」(原稿が前のステータスに戻る)とされています[資料O1]。 記載はありません。 記載はありません。
何をもって終わるか 「When the decision is finalized, you will receive a direct email with the overall editorial decision, Editor and/or reviewer comments, and further instructions.」(判定が確定すると、編集上の判定、エディターや査読者のコメント、今後の手順を記したメールが直接届く)[資料O1] 判定メールの送付です[資料O2]。 判定メールの送付です。
通常その直前に表示されるステータス Required Reviews Completed。「When the Editors begin to enter a decision it will move the status to ‘Decision in Process’.」(エディターが判定の入力を始めると、ステータスが「Decision in Process」に変わる)[資料O1] この表示の直前に記載されているのは、Awaiting Decision / Awaiting EIC Decision(エディターが「is making a final editorial decision」=最終的な編集判定を行っている)、または修正稿の場合のRevision Submitted(エディターが「may make a decision without additional review, depending on journal policy」=ジャーナルの方針によっては追加の査読なしで判定することがある)です[資料O2]。 Required Reviews Complete(この表示の直前に記載)[資料O7]

実務上のポイントは4つです。

  1. EMでは、「Decision in Process」はまだ変わり得ます。2人目のエディターの確認が必要な場合や、担当エディターがもう1件査読が必要だと判断する場合があります。この表示がしばらく続くことは、Elsevierが説明しているこの複数エディターによる手順と矛盾しません[資料O1]。
  2. ScholarOneでは、投稿先の出版社自身のヘルプページを確認してください。Silverchairの一般的な定義では判定は決まっていて、残るのはメールだけです[資料O2]。一方Sageの定義では、エディターがまだ検討しています[資料O7]。ScholarOneはジャーナルごとに設定されるため、信頼すべきなのはご自身の投稿先について出版社が示している表現です。
  3. 表示の文言は変更できます。Elsevierは「Each journal is able to customize the wording of the status terms, but the same status phases apply to all journals using Editorial Manager」(ステータスの表現は各ジャーナルが変更できるが、Editorial Managerを使うすべてのジャーナルで同じ段階が適用される)と説明しています[資料O1]。「Decision Pending」や「Editor Decision Started」のような表示が出ている場合は、文言そのものではなく、流れの中の位置で読み取ってください。EMの開発元であるAries Systemsは、「Decision in Process」を「Completed」「Submission Transferred」とともにDecision(判定)の段階に分類しています[資料O4]。
  4. 「Decision in Progress」も同じものです。「Decision in Progress」で検索する方も多いのですが、上記の公式定義での表示名は「Decision in Process」です。

両システムのステータス全体の地図は、ステータス一覧(EM・ScholarOne対応表)にまとめています。

図1:「Decision in Process」はどこに位置するか

「Decision in Process」の位置を示す概念図。入口はWith Editor(外部査読の前)と、Required Reviews Completed(EM)またはAwaiting Decision(ScholarOne)。中央の箱にEditorial Manager(Elsevier)、ScholarOne(Silverchairの一般的な定義)、ScholarOne(Sageの著者向けヘルプ)の3つの公式定義。出口は採択、マイナーリビジョン、メジャーリビジョン、不採択の4つで、EMでは前のステータスに戻ることもある
図1. 「Decision in Process」の位置:判定の段階と、その後にありうる結果。入口は2つ(外部査読の前のWith Editor、査読後のRequired Reviews Completed/Awaiting Decision)、出口は4つ(採択、マイナーリビジョン、メジャーリビジョン、不採択)で、EMでは前のステータスに戻ることもあります。中央の箱は3つの公式定義(ElsevierのEM、SilverchairによるScholarOneの一般的な定義、Sageの著者向けScholarOneヘルプ)です(出典:Elsevier EMステータス定義〔2026年8月28日更新〕、Silverchair「ScholarOne Manuscript Status Definitions」、Sage Journals Support。2026年10月1日閲覧。概念図・数値データなし)© editverse.com

図の読み方:同じ1つの箱から、4つの異なる結果が出ていきます。どの結果が来る場合でも、著者から見える箱は同じです。

結果がその後EMのダッシュボードでどう表示されるかにも注意してください。Elsevierの一覧では、修正の依頼は種類にかかわらずReviseという1つのステータスで表示され、マイナーかメジャーかは判定通知の文面でわかります。採択されるとステータスはCompletedに変わり、「For some journals, the status may include the decision term e.g. ‘Completed – Accept’」(ジャーナルによっては「Completed – Accept」のように判定の語が含まれる)とされています。エディターが別のジャーナルへの移管を勧める場合はTransfer Pendingと表示され、著者の回答が必要です。最終判定が出た原稿は、著者メニューのSubmissions With a Decisionフォルダに移ります[資料O1]。

この図は公式の定義だけをもとにRで描いたもので、数値は使っていません。コードの中心部分は次のとおりです。

library(ggplot2)
boxes <- data.frame(
  xmin = c(0.2, 0.2, 5.3, 11.3, 11.3, 11.3, 11.3),
  xmax = c(4.5, 4.5, 10.2, 15.8, 15.8, 15.8, 15.8),
  ymin = c(7.0, 3.9, 3.0, 8.45, 6.65, 4.85, 2.75),
  ymax = c(8.8, 5.9, 9.0, 9.75, 7.95, 6.15, 4.35))
p <- ggplot() +
  geom_rect(data = boxes, aes(xmin = xmin, xmax = xmax, ymin = ymin, ymax = ymax),
            fill = "#f4f6f9", colour = "#0d2137") +
  annotate("segment", x = 10.2, xend = 11.3, y = 6.0, yend = c(9.1, 7.3, 5.5, 3.55),
           arrow = arrow(type = "closed", length = unit(0.22, "cm")), colour = "#1e5f3d") +
  annotate("curve", x = 7.75, xend = 5.0, y = 3.0, yend = 1.95, curvature = -0.3,
           linetype = "dashed", arrow = arrow(type = "closed", length = unit(0.2, "cm"))) +
  # ……テキストラベル:2つの入口、3つの定義、4つの結果、出典……
  theme_void(base_family = "Noto Sans CJK JP")
ggsave("decision-in-process-fig1-ja.png", p, device = ragg::agg_png,
       width = 11, height = 7.2, dpi = 150)

2. 「Decision in Process」はどのくらい続くのか

結論から言うと、公式の目安はありません。日数を示す人がいれば、それは個人の経験からの一般化です。ElsevierのEMステータス解説は、どのステータスにも所要期間を示していません[資料O1]。SilverchairのScholarOne定義が期間の幅を示しているのは査読者選びの段階だけで(「days to weeks」=数日から数週間)、「Decision in Process」については何も書かれていません[資料O2]。Sageの定義にも期間はありません[資料O7]。ジャーナルは、ステータスごとの所要時間をPubMedにも、ほかの公開の場にも登録していません。

公式の定義からわかるのは、この表示が長引く要因です。

起きている可能性があること システム 根拠
判定に複数のエディターの確認が必要(例:担当エディター → 編集長) EM [資料O1]
エディターが追加の査読が必要と判断した、または別のエディターを割り当てた。この場合、ステータスは先に進まず、前のステータスに戻ります(Elsevierは「may later return to ‘Under Review’ if additional reviews are sought」〈追加の査読を求める場合、後に「Under Review」に戻ることがある〉と説明しています) EM [資料O1]
判定は決まっていて、編集部が通知メールを準備している ScholarOne(Silverchairの定義) [資料O2]
エディターが査読者のコメントと自身の評価をまだ検討している ScholarOne(Sageの定義) [資料O7]
エディターがシステムの外で作業している(Elsevierは直前の「With Editor」について、エディターが「taking some other action outside of the system」〈システムの外で何らかの対応をしている〉場合があると説明しています) EM [資料O1]

一方、実際に公表されていて役に立つのが、投稿先ジャーナル自身の全体の処理期間です。Elsevierは「For most journals you can consult the actual editorial and production time on the Journal Homepage」(多くのジャーナルでは、実際の編集・制作期間をジャーナルのホームページで確認できる)としており、「Review Time」のリンクからは「the average number of weeks it takes for a manuscript to reach first and final decision over the last several years」(過去数年間に、原稿が初回判定と最終判定に至るまでにかかった平均週数)を見られると説明しています。ただし「Not all journals have Journal Insights and associated data live yet」(すべてのジャーナルでJournal Insightsと関連データが公開されているわけではない)とも書かれています[資料O3]。Aries Systemsは、Wolters Kluwerのジャーナルについて、初回判定まで「about 30 days」(約30日)、最終判定まで「about 54 days」(約54日)というポートフォリオ全体の平均を示しつつ、これは「is dependent upon many factors and is different for each journal」(多くの要因に左右され、ジャーナルごとに異なる)と強調しています[資料O4]。これは1つの出版社のポートフォリオについて2020年に示された、プロセス全体の平均値です。1つのステータスがどのくらい続くべきかの基準ではなく、出版社が公表している数値がどのようなものかを示すために引用しているにすぎません。

投稿から採択までの全体にかかる期間の実データ(7誌の採択論文1,041本、修正期間を含めて中央値144日)は、ステータス一覧の第5節で紹介しています。全体のスケジュールの立て方と丁寧な問い合わせメールの例文は、査読・修正サイクルの期間ガイドをご覧ください。

ジャーナルに連絡してよいタイミング:Elsevierのルールは明快です。「If you are waiting considerably longer to receive a decision from the Editor than the average review speed indicates, you can contact the Editor」(平均的な査読期間が示すよりかなり長く判定を待っている場合は、エディターに連絡できる)、そして「To contact the Editor, you must be the Corresponding Author」(エディターに連絡できるのは責任著者のみ)です[資料O3]。「Decision in Process」になって数日というのは、何と比べても「かなり長い」とは言えません。比べるべきは、投稿からの経過日数とジャーナルが公表している査読期間です。別のジャーナルでの同僚の経験ではありません。

3. 表示ではなく「経路」を読む:示すこと・示さないこと

表示が教えてくれるのは段階です。どのステータスからその表示に変わったかが、もう少しだけ情報を与えてくれます。Elsevierは、ステータスは「usually」(通常)決まった順序で進むものの、「however an individual submission can skip a phase, or return back to an earlier phase, depending on Editor actions」(ただし、エディターの操作によって、個々の投稿が段階を飛ばしたり、前の段階に戻ったりすることがある)と説明しています[資料O1]。つまり、目にしたステータスの順序が、手に入る唯一の追加情報です。よくある順序ごとに、公式の定義と矛盾しない読み方と、それだけでは根拠にならないことを整理します。

目にした順序 公式の定義と矛盾しない読み方 これだけではわからないこと
With Editor → Decision in Process(Under Reviewを経ない) エディターが、原稿を外部の査読者に回す前に判定の入力を始めた。デスクリジェクトが行われるのは、この査読前の判定です。Elsevierは2015年に、同社のエディターが「reject between 30 and 50 percent of the articles submitted to Elsevier journals before they even reach the peer-review stage」(Elsevierのジャーナルに投稿された論文の30〜50%を、査読の段階に入る前に不採択にしている)と述べています[資料O5]。 ご自身の原稿が不採択だということは示しません。この割合は投稿全体についての数字で、個々の原稿の見込みを表すものではありません。表示はどの判定でも同じで、この経路を特定の結果に結びつける公式の定義はありません。別のジャーナルへの移管が勧められる場合は、その後にTransfer Pendingと表示されます[資料O1]。
Required Reviews Completed → Decision in Process 査読後の通常の流れです。査読報告がそろい、エディターが判定の入力を始めました[資料O1]。 4つの結果のどれになるか。査読報告は判定の材料になりますが、判定するのはエディターです(第4節)。
Decision in Process → Under Review または With Editor EMでは、エディターがさらに査読が必要と判断したか、別のエディターを割り当てました[資料O1]。査読者の意見が分かれたときによく見られます。 不採択ではなく、採択の兆しでもありません。時間が延びるということです。査読者の矛盾コメント対処法も参考にしてください。
長く続くDecision in Process EMでは、複数のエディターによる確認、またはシステム外での作業[資料O1]。ScholarOneでは、出版社の定義によって、通知メールがまだ送られていない[資料O2]、またはエディターがまだ検討している[資料O7]。 良い知らせか悪い知らせか。どの定義も、期間と結果を結びつけていません。
数時間〜数日で表示されたDecision in Process エディターが素早く対応しました。 結果が悪いということ。速さはエディターの業務量やジャーナルのワークフローを反映するもので、それはステータスには表れません。
修正稿を提出した後のDecision in Process エディターが修正稿について、再査読の有無にかかわらず判定しています[資料O1、O2]。 次の通知が採択か、再度の修正か、不採択か。修正の機会が与えられたことは、採択の約束ではありません(Major RevisionとMinor Revisionの違いを参照)。

最も多い検索「With EditorからDecision in Process=リジェクト?」について。Q&Aサイトなどでは「リジェクトのことが多い」という回答が見つかります。正確に言えるのは、もっと狭い範囲です。この経路は外部の査読なしで判定が行われていることを意味し、その種の判定として最もよく話題になるのがデスクリジェクトです。しかし、この経路がリジェクトを意味すると定めている出版社のステータス定義はなく、どのくらいの割合でそうなるかを公表している出版社もありません。また、著者から寄せられたデータは、査読前の判定が必ずしも速くないことも示しています。SciRevに寄せられた3,500件の査読体験では、3分の1のジャーナルが即時(デスク)リジェクトに2週間以上、6分の1が4週間以上かかっていました[文献1]。つまり「すぐに動いた」も「時間がかかっている」も決め手にはなりません。答えを出すのは判定メールです。

4. 判定の段階では実際に検討が行われている:査読結果からは予測できない理由

予想される査読コメントや、システムによっては見られる査読者の評点から、結果を予測しようとする研究者もいます。公表されたデータは、それが当てにならない理由を示しています。そして、判定の段階で本当の意味での編集判断が行われ、時間がかかることがある理由も示しています。

Kravitzらは、2004〜2008年にJournal of General Internal Medicine(JGIM)で外部査読に回されたすべての原稿を調べました。対象は原稿2,264本、査読者2,916人による査読5,881件です[文献2]。公表されている要旨によると、結果は次のとおりです。

  • 「reject」(不採択)か「accept or revise」(採択または修正)かについての査読者間の一致度は、偶然による一致を補正するとkappa = 0.11で、著者らの言葉では「barely beyond chance」(偶然をわずかに上回る程度)でした。
  • エディターによる全体の不採択率は48%でした。査読者全員が不採択で一致した場合(原稿の7%)は88%、査読者全員が不採択にすべきでないと一致した場合(原稿の48%)は20%でした。

つまりこのジャーナルでは、査読者全員が好意的だった原稿の5本に1本が不採択となり、全員が否定的だった原稿の約8本に1本は不採択になりませんでした。エディターの判定は評点の合計ではなく判断であり、EMの原稿が「Decision in Process」にしばらくとどまったり、追加の査読に戻ったりする理由の一つはここにあります。これらの割合を、ご自身の原稿の見込みとして読まないでください。これは2004〜2008年の一般内科の1誌のデータで、研究の対象は査読者の推薦であり、投稿システムのステータスではありません。

5. 「Decision in Process」の間にすること

この段階では、提出するものも承認するものもありません。役に立つのは準備です。

  1. 自分の対応待ちになっているものがないか確認する。ステータスが「Decision in Process」から変わったばかりなら、受信箱(迷惑メールフォルダを含む)と著者用ダッシュボードを確認してください。Silverchairは、ステータスが止まって見えるときの最初の手順として、対応待ちの項目と、迷惑メールに振り分けられたメールの確認を挙げています[資料O2]。
  2. まだ催促しない。ジャーナルへの連絡は、待ち時間の合計がジャーナルの公表する査読期間をかなり超えたときに、責任著者としてのみ行います[資料O3]。エディター個人のメールアドレスではなく、投稿システムの連絡手段を使ってください。丁寧な例文は査読・修正サイクルの期間ガイドにあります。
  3. 原稿を他誌に投稿しない。ICMJEは「Authors should not submit the same manuscript, in the same or different languages, simultaneously to more than one journal」(著者は同じ原稿を、同じ言語であれ異なる言語であれ、複数のジャーナルに同時に投稿すべきではない)と定めています[資料O6]。投稿先を変えると決めた場合は、先に正式な取り下げ(withdraw)の手続きをとってください。
  4. 4つの結果すべてに、今から備える(下の表)。どの結果についても作業の大半は通知の前に進められます。また、通知にはたいてい期限がついています。
  5. 共著者と情報を共有しておく。修正になりそうなら、どの解析やセクションを誰が担当するかを今のうちに決めておきましょう。期限までの時間を日程調整で使わずに済みます。

結果ごとの準備プラン

通知の内容 最初の48時間ですること 次に読む記事
採択(Accept) 制作部門からのメールで、校正刷り、ライセンス、APC(論文掲載料)の手続きを確認します。データやコードの登録が求められている場合は、その対応も確認します。 オープンアクセス出版ガイド
マイナーリビジョン(表示は「Revise」) 期限を確認し、すべてのコメントを回答表に書き出します。多くは本文の修正で対応できます。 査読コメントへの回答の書き方
メジャーリビジョン(表示は「Revise」) コメントを「本文の修正/新しい解析/新しい実験/理由を添えて反論」に分類します。期限が現実的か確認し、難しければ早めに相談します。 リバイスの進め方(7ステップ)、査読で統計を指摘されたら
不採択(Reject)(またはTransfer Pending) 再投稿が認められているかを読み取り、移管の提案があればどうするか決めます。同じファイルを修正せずに他誌へ投稿するのは避けましょう。 Reject and ResubmitとRevise and Resubmitの違い、リジェクトへのアピール(不服申立て)

準備しておくと最も役立つのは、再現可能な解析フォルダです。エディターから感度分析や別のモデルを求められても、数週間ではなく数日で対応できます。

6. よく見かける誤解を、情報源で確かめる

ネットで見かける説 公式の情報源が示していること
「Decision in Processは採択(または不採択)という意味」 どの公式定義も、結果を示していません[資料O1、O2、O7]。
「Decision in Processが長いのは良い知らせ」 期間と結果を結びつける公式の情報源はありません。EMでは、長い待ち時間は複数のエディターによる確認や、追加の査読を求める判断と矛盾しません[資料O1]。
「Decision in Processは判定が確定したという意味」 そう言えるのは、Silverchairによる一般的なScholarOneの定義(「A decision has been made internally」=判定は内部で決まっている)の場合だけです[資料O2]。SageのScholarOneヘルプでは、エディターはまだ判定を検討中とされており[資料O7]、EMでは判定は入力中で、前に戻ることもあります[資料O1]。
「あと◯日で終わる」 どちらのシステムも、このステータスの所要期間を公表していません[資料O1、O2]。目安にするのは、ジャーナルが公表している査読期間です[資料O3]。
「Under Reviewに戻ったら、不採択が近い」 Elsevierはこれを、エディターが追加の査読を求めたか、別のエディターを割り当てたものと説明しています[資料O1]。時間は延びますが、判定ではありません。

判定通知が届いたら、そのままお送りください

「Decision in Process」がどの結果に変わっても、次の段階には期限があります。判定通知(decision letter)と査読コメントをお送りいただければ、すべてのコメントを無料で確認し、作業量、再解析の要否、確定見積もりと納期をお知らせします。

修正(Minor・Major)の場合:査読対応サポート(論文1本あたり¥29,800、定額・税別)。コメントごとの分析、Response to Reviewers(回答書)、修正箇所の英文校正を含みます。査読が2回目以降に及んでも、採択まで追加料金なしでサポートを継続します。査読者から統計について指摘を受けた場合は、査読対応・統計再解析(¥98,000)で再解析とMethods・Resultsの修正に対応します。

不採択の場合:リジェクト再挑戦パック(¥79,800)。不採択理由の分析、次の投稿先候補3誌のご提案、構成の見直しと英文校正、新しいカバーレター、次のジャーナルに合わせたフォーマット調整を含みます。

まだ投稿前の場合、または投稿先選びから採択まで一つの契約で進めたい場合:投稿から採択まで|伴走パッケージ(¥298,000)。

何を変えるか、どう反論するか、どのデータを追加するかといった科学的な判断は、著者・共著者の皆さまが行います。採否はジャーナルのエディターと査読者が判断します。私たちがお約束するのは、採択まで追加料金なしでサポートを継続することです。

査読対応サポートの詳細を見る / 無料診断を申し込む(査読対応・リバイス支援)

まとめ

  • 「Decision in Process」=判定の段階です。EMでは、エディターが判定の入力を始めた状態で、他のエディターの確認が必要な場合や、前のステータスに戻る場合があります。ScholarOneでは、Silverchairの一般的な定義では判定は決まっていて通知メールを準備中、Sageのヘルプではエディターがまだ検討中とされています。投稿先の出版社自身のヘルプページを確認してください。
  • 結果は示しません。採択、マイナーリビジョン、メジャーリビジョン、不採択のどの場合も、表示は同じです。
  • 公式の所要期間はありません。待ち時間の合計を、ジャーナルが公表している査読期間と比べてください。連絡するのは、それをかなり超えたときに、責任著者として、投稿システムからです。
  • 読み取れる追加情報は「経路」だけです。With Editor → Decision in Processは外部査読なしの判定、Required Reviews Completed → Decision in Processは査読後の通常の流れ、前のステータスへの戻りは追加の査読を意味します。
  • 査読者全員の意見が一致しても、判定は決まりません。ある1誌では、査読者全員が好意的だった原稿の20%が不採択になっていました[文献2]。これはご自身の原稿の見込みを示す数字ではありません。待つ間に、すべての結果への準備を進めましょう。

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よくある質問

Q. 「Decision in Process」は、採択または不採択が決まったという意味ですか?

いいえ。Editorial Managerでは、エディターが判定の入力を始めたという意味です。ScholarOneでは、Silverchairの一般的な定義では判定は決まっているがまだ通知されていない状態、Sageのヘルプではエディターが判定を検討している状態とされています。どの定義も、どの判定かは示しません。採択、修正の依頼、不採択のいずれの前にも同じ表示が出ます。

Q. 「Decision in Process」は通常どのくらい続きますか?

公式ヘルプページ(Editorial ManagerについてはElsevier、ScholarOneについてはSilverchairとSage)のどれも、このステータスの所要期間を示していません。EMでは、複数のエディターが判定を確認する必要がある場合に長くなることがあります。待ち時間の合計をジャーナルが公表している査読期間と比べ、それをかなり超えた場合にのみ、責任著者としてエディターに連絡してください。

Q. 「With Editor」から直接「Decision in Process」に変わりました。デスクリジェクトでしょうか?

エディターが、原稿を外部の査読者に回す前に判定の入力を始めたという意味です。デスクリジェクトはこの段階で行われますが、この経路が不採択を意味すると定めた公式の定義はなく、表示はどの判定でも同じです。確かな答えは判定メールだけが示します。

Q. 「Decision in Process」から「Under Review」に戻ったのはなぜですか?

Elsevierによると、Editorial Managerではエディターが追加の査読を求めたり、別のエディターを割り当てたりして、原稿を前のステータスに戻すことがあります。手続きに時間がかかるということで、判定ではありません。

Q. 「Decision in Process」の間に、ジャーナルに問い合わせるべきですか?

通常は不要です。どちらのシステムでも、この段階では判定が実際に検討・確認されているか、送付の準備中です。Elsevierは、ジャーナルの平均的な査読期間よりかなり長く待っている場合に限り、責任著者としてエディターに連絡するよう案内しています。

参考資料

PubMed収載文献(2026年10月1日、NCBI E-utilitiesのesummary・efetchで書誌情報を確認)

  1. Huisman J, Smits J. Duration and quality of the peer review process: the author’s perspective. Scientometrics. 2017;113(1):633-650. doi: 10.1007/s11192-017-2310-5. PMID: 29056794.
  2. Kravitz RL, Franks P, Feldman MD, Gerrity M, Byrne C, Tierney WM. Editorial peer reviewers’ recommendations at a general medical journal: are they reliable and do editors care? PLoS One. 2010;5(4):e10072. doi: 10.1371/journal.pone.0010072. PMID: 20386704.(著者らはJGIMの現・元エディターであり、その旨が利益相反の項に開示されています)

公式資料・組織の情報源(2026年10月1日閲覧)

  • O1. Elsevier, Journal Article Publishing Support Center. “What does the status of my submission mean in Editorial Manager?”(2026年8月28日更新):elsevier.support
  • O2. Silverchair Support. “ScholarOne Manuscript Status Definitions.”(2026年10月5日に再確認):support.silverchair.com
  • O3. Elsevier, Journal Article Publishing Support Center. “When can I expect a decision from the Editor?”(2026年8月4日更新):elsevier.support
  • O4. McGonagle-O’Connell A (Aries Systems). “Decoding your manuscript’s status in Editorial Manager.” Wolters Kluwer Expert Insights(2020年7月7日更新):wolterskluwer.com
  • O5. Elsevier Connect. “5 ways you can ensure your manuscript avoids the desk reject pile”(2015年4月10日):elsevier.com
  • O6. ICMJE Recommendations. “Overlapping Publications”:icmje.org
  • O7. Sage Journals Support. “How can I check the status of my submitted paper?”(ScholarOne Manuscriptsを使うSageジャーナルの著者向けヘルプ):journalssolutions.sagepub.com

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